Tシャツの襟ぐり伸びる問題
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突然ですが、服作りをしていくうちに、好きなニット生地でTシャツを作ってみようかな!子供に綿100%のTシャツを作ってあげたい!そう思ったものの「出来上がったら衿元がダラっとしてしまった」「洗濯をしたら伸びてしまった」そんな経験、ありませんか?
例にもれず、私もその経験者の一人でした。
どうしても縫い伸びてしまうニット生地、対抗するには
以前から縫い伸びするニット地に苦戦していました。何度も子供にTシャツやカットソーを作っては、失敗した服を着てもらったものです。ネットでしらべても、意外と情報が少ないように感じたので、今回私が工夫を重ねたことを発表します。ほかにも良い方法がありましたら、コメントで教えていただけると勉強になります。
①衿元の生地は、避けるべきものがある
市販のTシャツをよく見てみると、衿元だけ違う生地になっていることはよくあります。これは、伸縮性の高い生地に変更されているわけです。
自宅ソーイングでTシャツを作る際、衿元の生地を見頃の生地と同じにしちゃおう!と思う人がいるかもしれません。それでも大丈夫なときもありますが、衿元にはとてもじゃないけど使わない方がいいニット生地があります。
そのニット生地の特徴とは、薄く、テンションの高いニット生地です。
そんな生地で衿元を作れば、洗濯するたびにのびのびになってしまい、恰好悪い見た目になること間違いなしです。失敗しないようにするには、まず避けなければいけない生地があることを知っておきましょう。
私は、よくテレコニットを使っています。テレコニットは生地屋さんでも定番生地なので入手しやすく、カラーも豊富なのでおススメです。ただ、この時も実際に触ってテンションを確かめると間違いはありません。素材の組成や織り方によって、同じように見えるものでもすぐにビヨーンと伸びるのは避けた方が無難です。ある程度弾力のあるものを選びましょう。
②必殺技はアイロンで
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あとは縫製の時のひと手間です。
私は、Tシャツを作って子供に試着をしてもらいます。そしてしばらく使用してもらい、使用感を観察するのですが、だんだんと衿元が伸びてきてしまうのです。どうしたものかと考えて、あることを思いつきました。
「もうしょうがないから、あらかじめ伸ばしてしまおう!」
2段階のアイロンでリブを伸ばすことにし、今でもこの方法で衿付けを行っています。
①衿リブをアイロンでめいいっぱい伸ばします。(ものによっては戻りの悪いものがあります。その時は加減をして、やや伸ばす程度にします。)
しばらくすると生地は落ち着き、ニットの状態が少しもとに戻ります。
②今度は衿付け部分(縫い代あたり)だけアイロンで伸ばします。
こうすることで、衿リブはカーブしたような形になります。このカーブができる状態までしっかりアイロンで形を作ります。
あとは、カーブした状態の衿リブを見頃に縫い付ければ完成です。
最後のきわめつけに、ミシンで縫う際のポイントです。
③衿を平置きしたときに浮き立たないようにする
私が縫う際に意識するのは、CF、SNPをポイントにやや強めに引き延ばすことです。CF、SNPは、衿ぐりのなかでもカーブが急な部分です。ここで引き延ばしが足りないと、カーブの内側でリブ生地が余ってしまい、浮き立つ原因になります。
こうすることで、平置きにしたとき衿元が浮き立たず、綺麗な形に保たれます。
私はこのやり方を発見してから、Tシャツ作りも自信をもってできるようになりました。
理系の洋裁ASUKATAでは、「なんで?」「どうして?」を大切に、独学から出発したいろいろな考え方をブログで紹介しています。答えはひとつじゃない、いろいろな方向から考えてみましょう!ではまた。
2024/5/16 ASUKATA