お店では、販売されている服や小物に必ず「アレ」がついています。個人販売が増えてきた近年、販売者は、売る側の責任として「アレ」を用意していく時代になります。
下札と糸@PhotoAC
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個人販売だって用意したい「アレ」
おおむね服や小物販売には、3~4点セットで服につけられているものがあります。
「アレ」その①-正札-
「アレ」その②-ブランドネーム-
「アレ」その③-洗濯ネーム-
「アレ」その④-下札-
「アレ」その⑤-ロックス-
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①正札
正札(しょうふだ)は、簡単に言うと価格が書いてある札のことです。値札、プライスタグなど呼び方はいくつかあります。
正札は個人販売では価格シールや手作りで対応しているところが多いかと思います。
正札の例@筆者製作
正札が出てきたのは、江戸時代。「現金掛け値なし」「店前売り」商法で有名な、「三井高利」が行ったのが始まりだそうです。
歴史を知るとなるほどと思うのですが、このページで説明するにはいささか長くなりますので、ご紹介だけさせていただきます。詳しく知りたい方は、ブログ下の参考URL「三井広報委員会HP」のリンクがありますので、そちらよりご覧ください。
②ブランドネーム
織ネーム@ASUKATAオリジナルphoto
ブランドネームは2タイプあり、
- 印刷タイプ
- 織物タイプ
があります。織物タイプの方が単価はお高めです。私が使用しているものは高いもので一枚100円ほど(発注枚数によって価格は変動します)です。印刷タイプは、しばらくすると印刷部分が擦れてしまうデメリットがありますが、単価が安いのが魅力です。
-ブランドネームを手作りする-
個人販売の方々にとっては、原価が上がるのを気にしてなかなかブランドネームを作らないこともあるようです。そんな人におススメなのは、自分で手作りしてしまう!という方法。
個人販売している知人は手作りでブランドネームを用意していました。方法は、生成の綿テープに、手作りのスタンプを押すという簡単なものです。
カジュアルな服や小物を展開しているブランドさんだったので、商品にもマッチしていました。手作り感があるのでは、と思うかもしれませんが、カジュアルなものであれば手作りのネームは関係ないようでした。飛ぶように売れていました。(今ではショップを開いているほど繁盛されています。)
また自分のブランド名ではないものの、簡単に用意したい場合は、洋裁店で購入する方法もあります。近年、ハンドメイド作家さんのための需要があるからなのでしょう、「HAND MADE」などと書かれたネームが販売されるようになりました。単価は、一枚当たり50円ほどと安くはありませんが、簡単に欲しい枚数だけ用意できるのが魅力です。
③洗濯ネーム
洗濯ネーム@ASUKATAオリジナルphoto
みなさんが服についてる「アレ」を思い出すとき、多くの方が「洗濯ネーム」を思い出すでしょう。
近年ではこれが服の襟ぐり付近に印刷されているものもありますが、基本的には「見頃裏の左側」に縫い付けられています。
-洗濯ネームを手作りする-
私自身、始めは枚数も少なかったので、手作りで用意していました。
①印刷のできる布を購入(一応、私が使用したものは下の参考欄にて紹介)
②洗濯表示一覧表(消費者庁HP)から対応するマークを選びExcelファイルやCanvaで作成、印刷して完成
印刷する布にもよりますが、洗濯すると若干生地の端が傷んできます。購入する際は、コメントなどに傷みが激しく出ないか確認してから購入するのをおススメします。
業者へ発注する
私自身、イベント出店のためにいくつか業者に発注した経験があります。個人での発注はロットの種類も枚数も少ないせいか、やりとりもあまりスムーズでなかったり、納期が遅かったりするところがあります。
そんな中で出会った「洗濯ネーム.com」さんは、個人販売の私でも大変利用しやすかったので今回ついでにご紹介させていただきます。(案件でも何でもないのですが、筆者が個人的に推しています。)
- 小ロットの注文が可能
- 単価が安い
- 素材が多い
- メールでのやりとりがスムーズ
- 納期が早い
私はアパレル企業にも勤めているので、会社で発注する単価や納期と、個人が発注する単価と納期は全然違うということを知っています。(もちろん別会社なので一概に比べることはできませんが。)
そんな比較検討をしてみて、「洗濯ネーム.com」さんをおススメしてみました。もちろん、他にもたくさんおススメできるネーム会社はあると思いますので、ご自身の合ったところに発注してくださいね。
④下札
私のイメージでは、「服を買った後に、ハサミで切り落とす紙の部分」です。商品にぶら下がっている「アレ」たちは、「下札(さげふだ)」といいます。
ブランドネームや洗濯ネームは商品に縫い付けられていますが、下札は縫い付けられていないというのが違いです。
どんなことが記載されているのかというと、
- ブランド名
- アテンション(気を付けて欲しい内容、デメリット表示など)
- 洗濯表示
- そのほか伝えたいこと(ex.産地)
この中で注目したい項目は「アテンション」です。代表的なのは、色移りやピリング(毛玉)、繊細な素材についての注意事項などがあげられます。その他にも内容は多岐にわたります。
個人販売では、ここまで用意されているお店はあまりお見かけしません。ですが、これからは個人販売であっても、販売側と購入者側の双方で注意事項を共有する必要があります。これらは販売者側を守るためでもありますので、ぜひアテンションを作っておきましょう。
アテンションはそもそも紙でぶら下げているだけなので、こちらは私自身手作りで対応しています。服を購入した際にいろいろなアテンションがついていますので、そちらを参考にしながら、自分の言葉で作成します。もちろん「洗濯ネーム.com」さんでもアテンションを作ることができます。厚紙で本当にお店と同じなので、テンションが上がります。
料理の常備菜のようなイメージで、一度作っておいておけば、その場その場で対応したものを商品につけていくだけなので、簡単です。
⑤ロックス
最後に登場するのはこちら。下札をまとめて商品に取り付ける「アレ」
「ロックス」と言います。
調べると、糸ロックスとか、ロックス糸とか、ロックスとか、出てきます。呼び名は何でも良さそうです。
私は業界に勤めるまで、この糸の呼び名を知りませんでした。
このロックス、個人と会社では単価が結構違います。ただ、個人で注文する程度だとどこに発注しても単価にそこまでの大きな違いはないようです(筆者調べです)。そんな理由で、私はAmazonさんで頼んでいます。Amazonさんは発送が早いので助かります。私が使用しているロックス糸は参考欄にリンクを貼っておきますので、気になる方はご自由に覗いてみてください。
私がロックスを使用する前は、麻糸や織り糸などで代用していましたが、どうしても手作り感が否めませんでした。そんな中ロックスを知り、さっそく取り寄せて商品に取り付けました。「売っている商品だ…」私は単純にそう思いました。不思議なもので、こんな小さなことで、商品の雰囲気がガラッと変わるというのを目の当たりにしました。
ちょっと大げさでは?と思われた方もいるかもしれませんが、けっこう感動します。
さて、商品についている「アレ」がわかったところで、さっそく販売する予定の作品につけてみましょう!作品から商品へ、これだけでこんなに変わるんだ!と感動します。
<参考>今回記事になった商品のご紹介
@Amazon
プリントできる布/川口株式会社
リネン素材で丈夫、印刷もキレイ
@Amazon 2,500円(2024.12月現在値)/2枚入り3袋=6枚
@楽天 ユザワヤ 1,254円(2024.12月現在値)/2枚入り1袋
@Amazon
糸LOXR12cm綿100本 糸ロックスタグファスナー
748円(2024.12月現在値)
<参考URL>
ASUKATAでは、「なんで?」「どうして?」を大切に、独学から出発したいろいろな考え方をブログで紹介しています。答えはひとつじゃない、いろいろな方向から考えてみましょう!ではまた。