⑲夏の訪れは「ボーダールック」で

白と青のボーダー

@illustMansionサイト

あの有名人たちもこぞって愛したボーダールック

ボーダーは太って見えますよなんて、誰が言ったんでしょう?私は、服だけでそんな判断をする人には出会ったことがありません。

あのパブロ・ピカソやガブリエル・ココ・シャネルも、ボーダールックを愛用していました。

今やボーダールックは季節を感じる装いとして、定番スタイルとなっています。夏らしいファッション、色や素材で季節を楽しんでいる人は、いつの時代もとっても素敵で、魅力的です。

夏の服「ボーダー」

ボーダーは水兵さんの服装「マリンルック」で知られています。色は白とネイビー、黒や赤色などがあり、涼しげではつらつとした夏の訪れを感じさせます。

日本では縞模様をボーダーと呼び縦縞模様を「ストライプ」と呼んでいます。ところが英語では、縦横ともに「stripe」と呼ばれています。日本ではヘリや縁をボーダーと言っていたことが由来だそう。

日本でボーダーが着られるようになったのは近年で、それまではストライプがほとんどだったようです。伝統的な日本柄にボーダーが出てこないのも納得です。

マリンルックで概念を変えたココ・シャネル

階級社会が色濃く残る時代、白い肌は上流階級の特権であり、日焼けした肌は労働者のものというイメージが一般的でした。

そんな時代のある日、クルージングで船から降りたのは、

日焼けした肌にマリンルックを着たココ・シャネル

それまでの階級社会の概念が、彼女によってひっくり返された瞬間でした。

日焼けした肌が労働者のイメージであったものを、健康的でスタイリッシュであるというイメージに変えてしまったのです。

そしてこの日焼けした肌にぴったりのスタイルが、彼女が選んだ「マリンルック」でした。夏の定番、ボーダーをつかったマリンルック、今年の夏着てみたくなってきましたね。ぜひ暑い夏を、楽しいファッションでお過ごしください。

参考文献:アパレル素材「服地がわかる事典」野松和志著、日本実業出版社

     服地の基本がわかる「テキスタイル事典」閏間正雄監修、ナツメ社

     ココ・シャネルの言葉「CHANEL」山口路子著、たいわ文庫

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