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ファッションってなんだろう?
この問い自体に答えがあるわけではありません。「ファッション」というものに問われるべきこととは何なのか、今回はチープ・シックという本を片手に、それを一緒に考えてみましょう。
約半世紀前に発刊された「チープ・シック」
今回ご紹介する本はこちら。
チープ・シック/カテリーヌ・ミリネア+キャロル・トロイ/草思社
「チープ・シック」は、1977年に発売された、今から約半世紀も前のファッション本です。
半世紀前って、また随分古い本を紹介して…。
とお思いになった方がいるかもしれません。私も手に取ったときは、さすがに時代遅れ感があるのでは…と思っていました。しかし、本が手元に届き、中身を見たときに驚かされました。
半世紀も前の本ですが、現在とほとんど変わらないファッション写真が掲載されていたのです。
まだまだ若く、お金に余裕がない学生のファッション感、様々な国のファッション感、いろいろな人のファッションに対する考え方に触れることが出来る本です。
著名人がファッションについて語っている
驚くべきことに、この本には、ある世界的有名デザイナーと、ファッション関係者のインタビュー記事が掲載されています。
チープシックの素晴らしいのは、口頭形式で書かれているということ。
そのメリットは、
・読みやすく、頭に入りやすい
・本人の雰囲気まで伝わる
ことが挙げられます。さて、では一体どんな著名人がファッションについて語っているのか、気になるところです。
”ファッションは廃れるが、スタイルは永遠だ”
この有名な言葉を放ったのはチープ・シックでインタビュー記事になっている、
世界的ファッションデザイナー「イヴ・サンローラン」さんです。
実は彼、世界的ファッションデザイナーにも関わらず、
イヴ自身の言葉で書かれている本や雑誌はあまり多くはありません。
他の者が、彼について語った本や雑誌が多く、なかなか彼の雰囲気まで伝わる記事はありません。
そんな中で、このチープ・シックという本には彼のインタビューを掲載しているのですから、大変興味深く私はこれを読みました。彼は2008年に亡くなっているので、なおさら、この口頭形式が身近に感じることが出来たのだと考えるのは私だけでしょうか。
”ファッションは廃れるが、スタイルは永遠だ”は、彼の名言の一つです。
この本にも「スタイル」という言葉が出てきます。彼は、当時アメリカでジーンズが流行っているようだと、社会背景や時代について語る場面があります。
人々をどこか俯瞰的な目で見ている様子が伝わってくるのです。
彼の頭の中を覗いているようで、大変面白い記事です。インタビューは数ページと少ないですが、彼を身近に感じ取れる貴重な資料として参考にしたいことがたくさんあります。
健康を語る「元ヴォーグ編集長」
著名人二人目の紹介は、
元ヴォーグ編集長の「ダイアナ・ヴリーランド」さんです。
彼女はイヴと時代を同じくしてファッション誌での「編集長」として有名になりました。
ファッションの土台は「健康」
彼女はこのインタビューで、とにかく「健康」という言葉を多く使っています。
自分にあるだけのお金で、健康な状態を保ち続けていくこと
この健康な体が土台、ベーシックであり、これがしっかりしていなければ、素晴らしいものを身に着けようと素晴らしくは見えないのだと、彼女は言います。
服のことなんか忘れなさい、とまで言っているくらいですから、服で着飾ることがファッションではないということなのだと理解します。
今も昔も変わらない問いは、すでに答えがある。
約半世紀前の本であっても、本質的な問いは変わらないのかもしれない。
この本を読んでそんな風に私は感じました。そのとき私の中であることを思い出したのです。
「シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント」という本です。あわせてご紹介いたします。
シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント 表紙
ナヴァル・ラヴィカントさんは、シリコンバレーのスタートアップ的存在。エリック・ジョーゲンソンさんは彼を尊敬し、ナヴァルさんの言葉を集めて本にしたのです。孫氏のようですね。
この本は全米ベストセラーとなりました。Youtuberの両学長 リベラルアーツ大学でも紹介されていました。分厚い本ですが、こちらもまた口述形式で、ナヴァルさんの雰囲気が伝わり大変読みやすい本です。
ビジネス書だってファッションに共通している
この本はビジネス書なのですが、ファッションとどうして分けて考える必要があるのでしょう。この本にも、似たようなことが書いてあったので、私はハッとしました。
”問題が古ければ古いほど、解決方法も古い”この本では、このように言っています。古くからある問題とは、体の健康、子育て論、心の平穏などがそれにあたると言います。
ファッションもその通りなのではないか。
時代は変われど、今も昔も悩みな同じではないでしょうか。ファッションってなんだろう。その答えは、すでに昔からあったのかもしれません。約半世紀前のファッション本からわかるのは、時代は関係ない、すでに答えはあったのだということです。
チープ・シックお金をかけないでシックに着こなす法
草思社/カテリーヌ・ミリネア, キャロル・トロイ他
2,420円(税込)
シリコンバレー最重要思想家ナヴァル・ラヴィカント
サンマーク出版/翻訳 櫻井 祐子
1,870円(税込)
ASUKATAでは、「なんで?」「どうして?」を大切に、独学から出発したいろいろな考え方をブログで紹介しています。答えはひとつじゃない、いろいろな方向から考えてみましょう!ではまた。