パターンメーキング検定についての記事が少ない理由
このご時世、試験についての対策や体験談はググれば出てくるはず。なぜパターンメーキング検定についてはそんな記事が少ないのでしょう?私が推測する理由は、3つあります。
一つは、問題用紙の裏側に「禁止」と大きく書かれており、試験の内容について転載・転用・複製・複写・編集・改変・販売・公衆送信などの二次利用が固く禁止されていることです。
二つ目が受験者側からみたとき、結果が合否のみの通知であるため、自分がどこで間違えているのか、どこが正解しているのかがわからないという点(マーク式はある程度わかるかもしれませんが)。
自分が何点だったかもわからないので、よほど自信がある問題でない限り、人にも教えづらいことがあげられます。
最後は、製図問題は、問題用紙ごと提出することです。
試験直後であれば少しは覚えていますが、細かなことまでは覚えていません。記憶していることだけになってしまうので、後で振り返ることが難しいです。
これらの理由から、ネット上にはあまり情報がないのだろうと推測されます。また一つ目の理由から、出題内容については触れることができません。
今回はPM検定 筆記試験について、初心者や独学の方向けに、少しでも緊張を和らげるための情報(出題内容には触れずに)を共有できればと思います。
(案内はがきにもありますが)筆記試験は、2種類あります。マーク式問題と製図問題です。
マーク式、過去問は参考程度
マーク式は、正直過去問では対応できない部分が結構ある印象でした。数年前の試験では、マーク式問題が終わった後に「過去問と全然違うよね?」という声が会場のあちらこちらで聞こえたのを覚えています。私も同じように感じました。
実務的な問題が多い印象で、初心者や独学ではなかなか知ることないんじゃない?と思うものもありました。ただ、独学の私が合格したぐらいですから、分からない問題を捨てたぐらいで不合格ということはないと思います。
過去問題集では、出題の雰囲気を感じるにはいいかもしれません。この問題集だけしっかりと解いておけば大丈夫、とはいかないでしょう。
試験が終わって私が思ったのは、
CADについて日ごろから最新の情報をチェックしておけばよかったな、ということです。
今は3Dもあるので、3Dではどんなことが出来るのか、よく調べておくといいでしょう。
それ以外の問題は、普段から様々なパターンを引いていれば何となく答えがわかるものが多かったように思います。
「人体とパターンメーキング」項目のおススメリンク
2級ガイドブックにある「人体とパターンメーキング」項目は、他のサイトでまとめられたものがありますので、下記にリンクを貼っておきます。ガイドブックにも載っていなくはないのですが、まとめられたものではないので見づらいし覚えづらかった…。早くこれで覚えればよかったなぁと少しだけ後悔しました。私が探した中でこのリンクは、一番わかりやすくガイドブックを網羅できるものだと判断しました。ただ、他にもわかりやすいものがあるかもしれません。選択はご自由にどうぞ。
【骨格各部位 厚生労働省】※こちらはPDFファイルです
製図試験は、問題用紙に書き込むスタイル
製図試験では、A3ほどあろうかと思われる大きな問題用紙が配られます。
過去問題集にもあるように、解答方法にはトレーシングペーパーを張り付けての解答は不可と記載されています。なので、問題用紙に直接製図をして提出します。
問題用紙は透けにくかった事件
当時の私は、提出用紙に直接製図をしたら(作図の跡が見えるので)いけないのだと思っていました。なので、初めて受験したときは、
問題用紙の原型を紙に写す→作図→完成パターンを提出用紙に写す
何回写しているのかと思われたでしょうが、事実本当にこんな面倒で時間のかかることをやろうとしていました。ただそのときに気づいたのが、用紙が厚めで写しづらいということ。それでなくても1/4サイズで小さいのに!線がわからない!そんな事態に陥ったのです。そして、写す作業が多すぎて、他の問題が解けないという問題だらけの方法でした。(死活問題)
絶対こんな解答方法ではないな。(無理やり製図した初年度、落第)
そして次の年。試験開始直後、周りを意識して耳を澄ませました。ハトロン紙などの紙音は聞こえない。やっぱり!みんな直接製図している!とわかったのです。
そこで私も直接製図をして答案用紙に書き込みました。すると、あっという間に出来上がり。写す時間も必要ないので、余裕で次の問題にいくことができました。(去年の自分って…)と過去の自分が恥ずかしく感じられます。こんな人もいるんだと思えば、きっとあなたはすんなり製図問題をクリアできます。こんな体当たりな人、そんな多くはないはず。。。
確実に点数を取りたいのは「縫い代問題」
@フリー素材ドットコム
工業用パターンの縫い代問題の解答方法は、反転、直角のどちらで答えればいいのか、という点です。※ときどき両方での解答もあるので問題文の(注)をよく読んでくださいね。総裏仕立ては基本、直角処理です。
この問題を大々的に取り上げたのには、理由があります。
この問題、およそ25点という高配点問題なのです。(過去問題集に記載されています)
得点が高いうえ、他に比べて難易度が低く、短時間で解答できる。この得点問題は必ず解答しておきましょう!
私の場合は、はじめに得意分野でエンジンをかけようと思ったので、試験開始すぐに工業用パターンの縫い代問題から解答したのをはっきりと覚えています。
おススメはしますが、これはあくまで私の場合なので、みなさんのやりやすい方法で行ってみてくださいね。
ジャケットは、問題集ほど難しくない
問題は、過去問題集に類似しているものが多い印象です。ただ、ジャケット作図については、問題集に出てくる大きすぎる衿(肩が凝りそう)は出てこなかったと記憶しています。
ジャケット
実技試験ほど時間に追われることはないと思いますが、私の場合は、ジャケット製図はあらかじめ、ある程度の数値を決めておきました。3パネ、4パネの場合の切り替え場所や、打ち合わせの幅などがあげられます。実技試験を平面製図で行う場合は、そもそもある程度の数値が頭に入っているだろうから、ここはあまり問題にならない気がします。
グレーディング
グレーディングを調べると、びっくりするほど情報が出てこない、のではないでしょうか?私も理解して出来るまでに時間がかかりました。人によってグレーディングの考え方もやや違うようだし、どれが正しいというわけでもないかもしれない、だけど大事な内容だよね?と思う、謎の分野です。ひとつの専門職としても扱われているくらいなので、奥が深いのでしょう。このカテゴリは少し長くなるので、別記事にできればと思います。
パターンメーキング検定2級では、筆記試験と実技試験の2種類があります。実技試験の攻略方法についてはこちらの記事をご覧ください。(攻略法その①合格ラインを知る・攻略法その②時間配分を決める・攻略法その③会場についたらすること)
実技試験のドタバタ体験記(体験記①決意する・体験記②猛勉強する・体験記③試験の日)
筆記試験のドタバタ体験記(体験記④会場を間違える)