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あの有名人たちもこぞって愛したボーダールック
ボーダーは太って見えますよなんて、誰が言ったんでしょう?私は、服だけでそんな判断をする人には出会ったことがありません。
あのパブロ・ピカソやガブリエル・ココ・シャネルも、ボーダールックを愛用していました。
今やボーダールックは季節を感じる装いとして、定番スタイルとなっています。夏らしいファッション、色や素材で季節を楽しんでいる人は、いつの時代もとっても素敵で、魅力的です。
夏の服「ボーダー」
ボーダーは水兵さんの服装「マリンルック」で知られています。色は白とネイビー、黒や赤色などがあり、涼しげではつらつとした夏の訪れを感じさせます。
日本では縞模様をボーダーと呼び縦縞模様を「ストライプ」と呼んでいます。ところが英語では、縦横ともに「stripe」と呼ばれています。日本ではヘリや縁をボーダーと言っていたことが由来だそう。
日本でボーダーが着られるようになったのは近年で、それまではストライプがほとんどだったようです。伝統的な日本柄にボーダーが出てこないのも納得です。
マリンルックで概念を変えたココ・シャネル
階級社会が色濃く残る時代、白い肌は上流階級の特権であり、日焼けした肌は労働者のものというイメージが一般的でした。
そんな時代のある日、クルージングで船から降りたのは、
日焼けした肌にマリンルックを着たココ・シャネル
それまでの階級社会の概念が、彼女によってひっくり返された瞬間でした。
日焼けした肌が労働者のイメージであったものを、健康的でスタイリッシュであるというイメージに変えてしまったのです。
そしてこの日焼けした肌にぴったりのスタイルが、彼女が選んだ「マリンルック」でした。夏の定番、ボーダーをつかったマリンルック、今年の夏着てみたくなってきましたね。ぜひ暑い夏を、楽しいファッションでお過ごしください。
参考文献:アパレル素材「服地がわかる事典」野松和志著、日本実業出版社
服地の基本がわかる「テキスタイル事典」閏間正雄監修、ナツメ社
ココ・シャネルの言葉「CHANEL」山口路子著、たいわ文庫