⑧タグでわかる“寿命の短い服”

みなさんの今着ている服、左裾についているタグを見てみてください。そこにある素材名が書かれていたら…、その服は長くは着られないかもしれません。信じるか信じないかはあなた次第です…

ラベルに「ポリウレタン」をみつけたら
ポリウレタンの寿命は2～3年
伸縮性があるポリウレタンは着心地が良い

ラベルに「ポリウレタン」をみつけたら

「ポリウレタン」と呼ばれる素材は、伸びる素材としてよく利用されています。

靴下にはほとんどに使われていますし、今は伸縮性のあるニット服が好まれるので、ニット地の中にポリウレタンが含まれていることが多いです。服の左内側には、品質表示のタグがついていますので、一度お手持ちの服がどんな素材で出来ているのか見てみましょう。

実はこのポリウレタンは、寿命が他の繊維と比べてとにかく短命です。ただ、この記事を読む前にご注意いただきたいのは、“寿命が短い”のであって、その素材が“悪”というわけではありませんので、誤解のないよう読み進めていただけたらと思います。

ポリウレタンの寿命は2～3年

ポリウレタンは、ゴムのように５～６倍にものびる、他の繊維にはない唯一の伸びる繊維です。

そのため服に限らず、ポリウレタンは靴やかばん、ソファなど様々なアイテムに使用されています。しかしポリウレタンは、劣化が進むとボロボロに取れたり、ギトギトしたりと、修復が不可能な状態になります。

これは、ポリウレタンが水分や熱、紫外線などによりそれが分解されることで起こります。空気中の水分や、暖かい温度・日光などで、分解は簡単に始まってしまうのです。

これは手洗いやドライクリーニングをしたからといって止められるものではありません。
経年劣化なので、生産されるとすぐに劣化は始まります。歳をとるのを止められないのと一緒です。

この特徴を、知らないで購入するのと知って購入するのとでは、２～３年後に起きる悲劇に対応できませんから、ぜひ知っておいて損はありません。

そして、ひとつ注意点があるとすれば、２～３年というのは製造してからの年数だということです。

売れ残った去年の服が安く手に入ったとしても、ポリウレタンが入っている場合は１～２年使用できればいい方だと、あらかじめ思っておいた方が無難です。中古品の場合はさらに注意が必要で、なるべくポリウレタンが入っていないものを選びましょう。